電気を使った暖房費を節約するには、どうすればいいのでしょうか?
冬の節電方法を解説した記事は多くありますが、実際に試した結果を書いている記事は少なめです。
現在川崎にある19.4平方メートルのワンルームのマンションに一人で住んでいるのですが、2018年1月、2月、3月の電気代は月平均3,106円でした。
我が家の冬の電気代は、「同じ料金プラン・契約容量の平均」から54%も低い電気代で済んでいます!
東京電力のサービスを使って電気代グラフを表示すると、同じ契約の人が使っている電力量平均が赤の折線で表示されます。
- 水色の棒グラフ:2016年8月から2017年7月までの我が家の電気使用量
- 青色の棒グラフ:2017年8月から2018年7月までの我が家の電気使用量
- 赤の折れ線グラフ:「同じ料金プラン・契約容量の平均使用量」
これを見ると、我が家は次のように節電できていることがわかります。
- 冬の電気使用量が一般と比べて半分くらい
- 冬の電気使用量の上昇がとても緩やか
いろいろ工夫した結果なのですが、結論から先にいうと、次の3点を実行するだけで、暖房で使う電気代を半分に節約できます!
- 部屋の中でも厚着 & 充電池式のウエストウォーマー
- 寝るときは電気毛布
- 起きているときはミニサイズのホットカーペット
詳細については本文で詳しく書いているので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
年明け後の購入がおすすめです!
冬の暖房で電気代を節約する方法 理論編
電気を使う暖房器具にはエアコン、電気ストーブ、オイルヒーター、ホットカーペット、こたつなどいろいろあります。
いろいろありすぎて迷うのですが、暖める範囲に絞って検討すると、どれを選択すれば電気代が安くなるかがわかってくるのです。
暖める範囲別の暖房方法
次の並びで下にいくほど電気代が安くなります。
- 家全体を暖める
- 部屋全体を暖める
- 部屋の一部を暖める
- 一人一人を直接暖める
1. 家全体を暖める
各部屋にエアコンなどを置いて、家全体を暖める方法です。
断熱された省エネ住宅ではいいのかもしれませんが、通常はこれが一番電気代がかかります。
仮に消費電力が600Wのエアコンを3部屋で使用していて、
電気代を1kWhあたり26円で計算すると、
1時間の電気代は、26 x 0.6 x 3 = 46.8円となります。
2. 部屋全体を暖める
エアコンや電気ストーブで部屋を暖めているご家庭は多いのではないでしょうか。
電気ストーブ、ファンヒーターなどは正面以外に、部屋全体も同時に暖めます。
その分電気代は余計にかかります。
仮に消費電力が600Wとして、電気代を1kWhあたり26円で計算すると、
1時間の電気代は、26 x 0.6 = 15.6円となります。
3. 部屋の一部を暖める
こたつ、電気カーペットなどは部屋の一部を暖めます。エアコンなどと比べて消費電力が抑えられます。
仮に消費電力が300Wとして、電気代を1kWhあたり26円で計算すると、
1時間の電気代は、26 x 0.3 = 7.8円となります。
4. 一人一人を直接暖める
私がおすすめするのがこのタイプです。
具体的には、例えば40cm x 40cmといったミニサイズのホットカーペットです。
洗えたり、2段階で温度調節できる機能があると便利です。
こちらの商品だと、消費電力はわずか30Wです。
電気代を1kWhあたり26円で計算すると、
1時間の電気代は、26 x 0.03 = 0.8円と、とても少なくて済みます!
また、多くの方が使っていると思うのですが、寝るときに使う電気敷き毛布も一人一人を直接暖めます。
例えばこちらの商品だと、消費電力はわずか40Wです。
電気代を1kWhあたり26円で計算すると、
1時間の電気代は、26 x 0.04 = 1.0円と、とても少なくて済みます!
あと、一人一人を温める究極の暖房器具が、充電池式のウエストウォーマーです。
少ない電気代で、直接温めてくれます。
ホットカーペットだけだと上半身が寒いのですが、これを付けておくことで補えるので、特に冬の寒さが厳しい所に住んでいる人にはおすすめです!
外出時にも使い捨てカイロ代わりに使えます。
スマホ用の5Vバッテリーが使えます。 バッテリーを2つ用意しておくと、充電中も使えるので便利です。
デスクで足元を温めたいときも、座布団サイズのホットカーペットはおすすめ
部屋全体を暖めていないので移動すると寒いのですが、ミニサイズのホットカーペットだと一緒に移動できます。
私は普段低い机で作業していて、座布団の上にホットカーペットを敷いて使っています。
たまにイスのある机で作業したくなったときは、ミニサイズのホットカーペットをイスの上に敷き直します。
ミニサイズのホットカーペットは、デスクやオフィスで足元の暖房としてもおすすめです!
暖める範囲を狭くするメリットとデメリット
電気代が安くなるのは先ほど説明した通りですが、他にもいろいろメリットがあります。
- 暖房機器自体の価格が安い
- スイッチを入れてから暖まるまでの時間が短い
- オフシーズンの収納スペースが小さくて済む
- 電気を無駄に消費せず、省エネでエコに貢献
デメリットとしては、次のような点でしょうか。
- 立ったり、他の部屋に移動すると寒い
- ホットカーペットだと上半身が寒い
- 一人一人だと、人数分用意しないといけない
前半の二つは、部屋着を厚着とすることで緩和できます。
また、最後に関しては、おひとりさまだと問題なしです。
暖める範囲に注目した暖房機器まとめ
一人一人を暖める方法は、暖房器具自体の価格も安く、暖かくなるまでの時間も短くて済みます。
表にまとめてみました。
暖める範囲 | 暖房機器例 | 機器の価格 | ワット数 | 1時間電気代 | 暖かくなるまでの時間 |
---|---|---|---|---|---|
家全体 | 各部屋にエアコン | とても高い | 1,800W | 46.8円 | 長い |
部屋全体 | エアコン、電気ストーブ | 高い | 600W | 15.6円 | 長い |
部屋の一部 | ホットカーペット、こたつ | 普通 | 300W | 7.8円 | 短い |
一人一人 | 電気敷き毛布 | 安い | 40W | 1.0円 | 普通 |
一人一人 | ミニサイズホットカーペット | 安い | 30W | 0.8円 | 短い |
一人一人 | 充電池式ウエストウォーマー | 安い | 6W | 0.2円 | 短い |
- 電気代を1kWhあたり26円で計算しています。
- ワット数は参考値です。使用する製品によって値が違います。
このように、一人一人を暖める方式の暖房は、電気代が圧倒的に安くなるのでおすすめです!
なお北海道などの寒冷地では部屋を暖めないわけにはいきませんが、一人一人の暖房と組み合わせることで、設定温度を下げられます。
暖房機器の価格は一般的にシーズン直前に高く、段々と下がっていきます。
MacやWindowsのChrome拡張で「Keepa」をインストールすると、Amazonの価格変動をグラフで見ることができて便利です!
冬の暖房で電気代を節約する方法 実践編
1. 部屋の中でも厚着&充電池式のウエストウォーマー
部屋全体を暖めないので、部屋の中は寒いです。
そこで、部屋の中でも服は厚着で過ごしています。
部屋着を厚着とすることは、暖房費節約の基本ですね。
セーターを着て、フリースの上着を着ています。
さらに、その上にはんてんを着るのもおすすめです。
下半身もドンキホーテなどで売っている裏起毛のパンツの上に、厚手のパジャマを着ています。
寒さが厳しくなってくると、着る毛布という毛布でできた上着を重ね着しています。
また、寒い日には充電池式のウエストウォーマーも使っています。
これらだけだと、どうしても寒い朝とかに限って、布団乾燥機を暖房器具代わりに短時間だけ使うこともあります。
2. 寝るときは電気敷き毛布
寝ているときは、多くの人が使っているように、私も電気敷き毛布を使っています。
電気代が安いのに、とても暖まります。
とくに寒い夜は、電気敷き毛布だけだと寒いので、ミニサイズのホットカーペットを足元付近に追加しています。
直接あたると体に悪いので、上側の布団と毛布の間に挟みます。
寝ているときもゆったりめの厚着なのですが、部屋が寒いので、たまに空気が冷たすぎて息がしにくいときがあります。
そのようなときは、マスクを付けて寝るといいでしょう。
3. 起きているときはミニサイズのホットカーペット(電気カーペット)
起きているときは、ざぶとんにミニサイズのホットカーペットを敷いて座っています。
イスで作業するときは、ミニサイズのホットカーペットをイスに敷き直して、座っています。
4. 体が冷えたときは、電気敷き毛布とミニサイズのホットカーペットの合わせ技
帰宅してすぐ暖まりたいときは、電気敷き毛布とミニサイズのホットカーペットのスイッチをオンにします。
すぐに温度が上がるので、ホットカーペットを背中や腰の下に敷いて、布団の中でしばらく横たわって体全体を暖めます。
低温やけどとなる可能性があります!
また、暖まりすぎると肺の中の水分が蒸発しやすく、のどがカラカラになって健康に悪いです。
横たわって暖まったら電源を切るか、起き上がって座るようにしてください。
風門(ふうもん)という肩甲骨上側の背骨寄りのツボを暖めると、ノドの調子がよくなり、風邪予防になります。
これを覚えておくと、風邪を引きにくくなります。
悪寒がして風邪引きそうだなと感じたら、積極的に暖めるようにするといいでしょう。
節約できた電気代の計算
節約家ゲンサンの冬の電気使用量と電気代
こちらが2017年と2018年正月前後の電力使用量と電気代です。
2017年1, 2, 3月の電気代は平均2,948円でした。
2018年1, 2, 3月は3,106円でした。
2年で平均した冬の電気代は、月3,027円です。
電力使用量は、平均すると月120kWhでした。
注:電気代は前の月の電気消費量が請求されるので、1月の電気代は11月に使った料金となります。他の月も同様です。
一般の人の冬の電気使用量
こちらが2016年8月から2018年7月までの電気使用量グラフです。
同じ料金プラン・契約容量の平均電力使用量が赤の折れ線グラフで表示されています。
グラフから読み解くと、同じ料金プラン・契約容量の電力使用量は次の値でした。
月 | 電力消費量 |
---|---|
1月 | 280kWh |
2月 | 271kWh |
3月 | 221kWh |
平均すると、一般の人は冬場に毎月257kWhの電気使用量となります。
電気使用量の比較
一般の人の冬場電気使用量は、毎月257kWhでした。
私の場合は、月120kWhでした。
私が冬場に使っている電力使用量は一般の人より53%も低い値です!
120 ÷ 257 = 47%
電気料金従量部分の比較
単に電力使用量が低いだけでなく、毎月の電力使用量を料金が安い120kWhに抑えることも重要です。
赤の折れ線グラフが一般の人の電気使用量平均値、水色と青色の棒グラフが私の電気使用量2年分です。
一般の人は冬場に毎月平均257kWhも使用していて、私より多い部分の大半を、3割も割高な第2段階料金で払っていることになります。
東京電力の電力量料金は、使用量が多いと、割増し料金となります。
料金単価 電力量料金
単位 料金(税込) 第1段階料金からの割増率 最初の120kWhまで(第1段階料金) 1kWh 19円52銭 +0% 120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) 1kWh 26円00銭 +33% 上記超過(第3段階料金) 1kWh 30円02銭 +54% データ引用元:東京電力エナジーパートナー
私の場合は月の電気使用量が120kWhなので、
従量部分の電気料金は、
19.52 x 120 = 2,342円です。
一般の人は毎月257kWh使用していて、
第1段階料金で120kWh、
第2段階料金で137kWhなので、
従量部分の電気料金は、
19.52 x 120 + 26 x 137 = 5,904円となります。
基本料金などを除いた従量部分の電気料金だけに注目すると、私が冬場に支払っているのは一般の人より60%低い金額で済んでいます!
基本料も含めた電気料金での比較
私の冬場の電気代は平均して月に3,027円でした。
これに一般の人が従量料金で私より余計に支払っている分を合計すると、一般の人の冬の月あたり電気代を推測できます。
3,027 + (5,904 – 2,342) = 6,589円
グラフから読み取った粗い計算式ですが、一般の人は冬場の電気代として、月に約6,589円払っていることとなります。
基本料も含めた冬場の電気代は、一般と比べて約54%低い金額でした!
ということで、暖房で使用する電気代を節約する方法でした!
長くなったので、重要なことだけ最後にもう一度まとめておきましょう。
次の3点を実行するだけで、暖房で使う電気代を半分に節約できます。
- 部屋の中でも厚着 & 充電池式のウエストウォーマー
- 寝るときは電気毛布
- 起きているときはミニサイズのホットカーペット
ではまた!
年明け後に買っておくのがおすすめです。